作るものから「買うもの」へ
新年を祝う季節料理の定番と言えば、おせちに他ならないでしょう。古来からおせちは、
黒豆や数の子、鯛や伊勢海老のような縁起のいい食材や料理を重箱に詰め、その家々ごとに
作られることがほとんどでした。
しかし、最近は百貨店やスーパーでおせち料理を購入するケースも多く、
一からおせち料理を作る家庭は少なくなりつつあります。これは、おせち料理を
ビジネスチャンスと捉える企業や百貨店が増え、豪華なおせち料理がリリースされることが
多くなったという理由があります。
とりわけ「大丸松坂屋」のような大型百貨店などでは、
インターネットや店舗におせち専門のブースを設け、人数や家族の好みに合わせて
多彩なおせち料理を取り揃えています。かつては、出来合いのおせちは家庭で
作ったものよりも質が劣るという考えが一般的でしたが、保存技術や調理技術の
発達に伴い、豪華で美味しいおせち料理が数多くリリースされています。
デリバリーや冷凍食品が手作りを凌駕しつつあるのも、同じ理由が当てはまるでしょう。
おせちは早めの注文が必須の理由
ちなみに、おせち料理の宅配注文は、11月や12月上旬という
早い時期に締め切られることがほとんどです。これは、おせちを注文してから
製造に取りかかるために、ある程度の時間が必要という理由があるためです。
さらに、おせちという料理が、「元日に食べる料理」という点も
大きく影響していると言えるでしょう。遅くとも、おせちは大晦日までには
宅配が完了している必要があり、配送の時間を考慮すると、どうしても
早めに注文を打ち切る必要があるのです。